節酒意識を広げよう/飲酒運転防止指導者養成講座
7人受講、知識深める/ASKの山村さんが講話
アルコール薬物問題全国市民協会(ASK)の飲酒運転防止インストラクター養成講座が8日、宮古島署であり、市民7人が各種講座を通してインストラクターの役割を学んだ。講師を務めたASKの山村陽一さんは「節酒、節度ある飲み方を教えて、飲酒運転の防止につなげていくことが皆さんの役割」と話し、酒の飲み過ぎを防ぐ意識の広がりに期待を込めた。
市や警察など関係6団体で協定を締結した「美ぎ酒飲み運動」の一環で実施する養成講座で、飲酒運転の防止を図る指導者を育成することが大きな狙いだ。昨年から実施されている。
はじめに、講師の山村さんが2013年に制定された「アルコール健康障害対策基本法」を説明。不適切な飲酒の影響による心身の健康障害を紹介し、国民的課題であると指摘した。
インストラクターの役割として「アルコールの正しい知識を深め、節酒の方法を指導する。節度ある飲み方を広めて飲酒運転の防止につなげたい」と話した。
山村さんは「酒は自由気ままに飲んでもいいが、その結果として飲酒運転、人に迷惑を掛ける、暴力、体を壊したら意味がない」と指摘。「飲むな」の一辺倒ではなく、「飲み過ぎを防止する」ことの重要性を説きながら話を進めた。
この後、受講者は▽アルコールの1単位と体質▽酔いの正体と運転への影響▽寝酒の落とし穴と節酒のコツ▽アルコール依存症の予防と早期発見-の各講座を受講して知識を深めた。
アルコール分解にかかる時間が男性4時間、女性5時間の目安となるアルコールの1単位として▽ビール500㍉㍑▽日本酒180㍉㍑▽ウイスキー60㍉㍑▽ワイン200㍉㍑▽チューハイ350㍉㍑▽焼酎100㍉㍑-が示された。
低リスクは1単位までとし、2単位は生活習慣病のリスクが上昇するハイリスクに分類。3単位は超ハイリスクに当たり、アルコール依存症につながる可能性があることを学んだ。