「自衛隊工事止めるべき」/県議会一般質問
亀濱氏が県に要請
【那覇支社】県議会11月定例会で12日、宮古島市区選出の亀濱玲子氏(社民・社大・結)が一般質問に登壇し、宮古島への自衛隊配備について、沖縄防衛局から「環境調査報告書」が提出されるまでは工事を止めるよう県に求めた。「宮古馬」の保存への課題などについても質問した。
亀濱氏は宮古島への自衛隊配備について、「宮古島駐屯地(仮称)における建設工事の建築計画通知の審査について許可は出したのか」とただした。
これに対して宮城理土木建築部長は、「沖縄防衛局長から宮古土木事務所宛に建築基準法に基づき計画が通知されている。現在、当該通知に係る建築物の計画が建築基準関係規定に適合しているか審査しているところ」と説明した。
また、「沖縄防衛局から県に提出することになっている『環境調査報告書』について把握しているか」との質問に対しては、大浜浩志環境部長が「現在、報告書については取りまとめ中との回答があった」とした上で、「県としては地元の理解を得ることが重要だと考えている。宮古島市から環境影響評価等に関する相談があった場合は技術的な助言を行っていきたい」と答えた。
亀濱氏が、「防衛局からの調査結果が出るまでは工事を止めるべき」と指摘したのに対しては、大浜環境部長が「現在の造成工事は赤土等流出防止条例に基づいて行われており、中止命令を出せるものではない。いずれにしても、調査結果に基づき適切に対応するよう、沖縄防衛局に対し求めていきたい」と返答した。
また、県環境影響評価条例に関し、土地の造成を伴う事業を対象に追加する改正案の検討状況について、「特定の事業を想定したものではないが、対象外だった大規模な土地造成に伴う事業が対象になる可能性がある」と答弁した。
「宮古馬」の保存について、亀濱氏は「宮古馬は県が指定した天然記念物。預かっている皆さんが悲鳴をあげている」と訴え、どういう状況にあるか、聞き取り調査の実施を求めた。
それに対して平識昭人教育長は「宮古馬を適切に保存していくには、委託している飼育者や保存会と県教育委員会との連携が重要になる。現地に出向いて聞き取り調査などを進め、保存に向けた情報収集に努めたい」と述べた。
亀濱氏は、このほか肝炎患者支援や道路管理、離島医療・福祉の充実などについても質問した。