野菜栽培で効果確認/天然ガス事業化検討委
足湯など実証を中間報告
2017年度第2回市天然ガス資源事業化推進検討委員会(委員長・長濱政治副市長)が22日、市役所平良庁舎で開かれた。城辺保良の天然ガス試掘井戸から採取される天然ガスと温泉水を使った足湯や農業、発電の実証実験の中間報告などが行われ、温泉熱を利用した野菜栽培実証ではその効果が現れていることなどが報告された。
現在、実証実験では宮古島海宝館の敷地内で温泉水を使った足湯とハウスでのオクラ栽培、天然ガス(メタンガス)を使っての発電が行われている。
第2回委員会では、足湯については午前9時から午後4時30分まで利用できるようになっていて、温度は40度弱になるよう調整していること、毎日来るリピーターがいることなどを事務局の担当者が紹介した。
オクラ栽培では、ハウス内の地面に並べたホースに温泉水を流すことで温度を30度に保つハウスと温度コントロールを行わないハウスで成育状況を比較。その結果、温泉熱を利用したハウスからは928㌘(122本)のオクラが収穫できたのに対し、温度コントロールを行わないハウスの収穫量は621㌘(101本)だったことなどが報告された。
メタンガスを活用した発電は、市販のディーゼルエンジンを改良したマルチ燃料対応エンジンを使い、軽油とメタンガスを混合させたものを燃料として発電する実証実験を実施。メタン濃度が60%以上の高濃度でも安定した発電ができたこと、今後は排ガス分析を行い、よりクリーンな排気の可能性について検証する計画であることなどが説明された。
今月は足湯利用者を対象としたアンケート調査が実施されていて、その中間報告や、温泉水を活用した温浴施設の整備を想定した基礎調査の中間進ちょく報告なども行われた。