キビ代金2万1752円/17-18年産
前期比480円の大幅減/原料代の落ち込み響く
2017-18年産のサトウキビ代金が決まった。1㌧当たりの農家手取額は標準的な糖度(13・7度)で2万1752円。前期比480円の大幅減となる。国の交付金は据え置かれているが、砂糖の国際相場価格が反映される原料代金の落ち込みが全体に響いた。
農家へのサトウキビ代金は、国の交付金と製糖工場が農家に直接支払う原料代金で構成されている。
国の交付金は1万6420円。基準糖度帯(13・1~14・3度)の原料(サトウキビ)であれば、一律この額が支払われる。来期も同額が据え置かれる。
一方で工場が農家に直接支払う原料代金は、四半期ごとに設定される砂糖の国際相場によって毎年変動する。輸入糖売り払い価格等を基に金額がはじかれる仕組みで、今期は標準的な糖度で前期比480円減の5332円。これが全体の代金を押し下げている。
ただ、15-16年産とはほぼ同額の代金で、基準糖度に達すれば2万1500円以上の収入は得られる。
品質の高低で収入が変動するのは前期と同じだ。基準糖度帯の原料なら一律支給の交付金に対し、原料代金は上下0・1度ごとに38~39円増減される。例えば13・1度の原料は2万1519円だが、基準糖度帯最高値となる14・3度の原料は2万1986円。467円もの差額が生じる。
基準糖度帯から外れると交付金も変動し、差額はさらに大きくなる。交付金の変動幅は0・1度ごとに100円。これに従うと基準に達しない13度の代金は2万1380円だが、基準を上回る15度の場合は2万2958円となり、価格差は1578円まで広がる。より品質(糖度)の高い原料が求められる制度だ。
今期のサトウキビは、干ばつや台風などの自然災害をもろに受けた。9月の台風では梢頭部の折損や葉の裂傷が各地で発生。糖熟期の出鼻をくじかれ、品質面で課題を残している。
宮古製糖は、城辺、伊良部、多良間の3工場の製糖操業を開始。沖縄製糖は来年1月5日に始める。
地区全体の生産見込み量は34万9000㌧。自然災害に遭いながらも平年以上の収量になる見通しだ。