9日まで15匹の犬収容/宮古保健所管内
ほとんどが子犬/城辺で13匹捕獲、例年に比べ多い
今年は「戌年」。新聞、テレビでは犬に関するほのぼのとしたニュースが報道される中で、宮古保健所管内では9日までにすでに15匹の犬が収容された。保健所生活環境班の中込秀子主任技師は「今年は、年明け早々から子犬がまとまって収容されたので収容頭数が一気に増えた。例年に比べても多いと思う。そのほとんどが野犬の子犬。野犬を増やさないためにも飼い主には放し飼いを絶対にやめてほしい」と訴えた。
現在、保健所の犬舎には、9日まで収容された15匹が新しい飼い主を待っている。中込さんは「飼いたい人がいれば譲渡も可能。しかし、正しい飼い方を理解した上で飼ってほしい」と呼び掛けた。
今年の収容状況は、3日に城辺皆福地下ダム付近で生後3カ月(推定)の子犬が7匹収容された。
さらに、5日には平良の先嶋シャッター付近で生後3カ月(同)が1匹。8日には城辺加治道で生後5カ月と3カ月の子犬6匹が収容されたほか、9日には上野小学校でも1歳の犬が収容されている。
収容された15匹のうち、13匹が城辺地区で捕獲されていることについて、中込さんは「城辺はもともと、野犬も多いし、放し飼いも多い地域。今回捕獲された子犬は野犬の子犬の可能性が高い。野犬を増やさないためにも飼い主の意識の高揚が必要」と呼び掛けた。
野犬が成犬になるとその捕獲はとても難しくなると言う。
中込さんは「野犬で成長するとその犬はとても慎重になる。わなを仕掛けてもなかなか捕獲できないし、捕獲されるのは、その群れの中で一番弱い犬。その犬が捕獲されると他の犬たちはわなに近寄らなくなる」と話した。
野犬を増やさないために中込さんは「放し飼いもそうだが、簡単に飼い主のいない犬にえさを与えないでほしい。その行為がさらに繁殖を促し、野犬を増やして今回のような収容犬を増やすことになる」と訴えた。
ある市内の愛犬家は「犬には何の責任もない。飼い主の認識不足が宮古の一番の問題。ペットを飼うということは命に責任を持つこと。ただ『かわいいから』だけではダメ。その責任を果たせないのであればペットを飼わないでほしい」と述べた。