保良に弾薬庫配備を伝達/福田防衛政務官
陸自ミサイル部隊施設/市長「地元の理解に努力を」
福田達夫防衛大臣政務官は17日、市役所平良庁舎で下地敏彦市長と会談し、防衛省の宮古島への陸上自衛隊配備計画で、弾薬庫や射撃場などのミサイル部隊関連施設を城辺保良の採石場「保良鉱山」に配備することを伝えた。配備するのは地対空や地対艦誘導弾を保管する弾薬庫、射撃訓練場など。同鉱山は、水道水源保全地域外であるとし「今後、住民説明会を行い、施設配置案に基づき、必要な手続きを進めていきたい」と理解を求めた。下地市長は「保良の皆さんの理解と協力を得られるように努力してほしい」と述べた。「容認」「反対」の明確な考えは示さなかった。
整備する施設は▽弾薬庫3棟▽隊員の射撃訓練を屋内で行う覆道射場▽訓練の準備や管理などを行う廠舎(しょうしゃ)▽自衛隊装備品の整備を行う整備場▽各施設からの排水を処理する排水処理場▽警備を行う隊員が勤務する警衛所▽各施設へ給電を行う受電所▽各施設へ給水を行う給水所▽出入口を警備する隊員の詰め所-など。
ミサイル部隊の関連施設は当初、平良福山の「大福牧場」が予定地となっていた。保良鉱山はその代替地となる。
福田防衛政務官は、射撃訓練は屋内で実施し、実弾では行わないことや、現在の保良鉱山の地形を利用し、くぼ地部分に施設を整備することで、周辺の施設整備の影響を小さくすることなどを伝えた。
また、24時間態勢で弾薬庫の管理を行うとともに、施設の隊員に対しては、火薬類の安全管理に必要な教育をしていくなど、安全対策と事故防止に万全を尽くす考えを示した。
福田防衛政務官は「周辺環境整備事業で希望があれば相談してほしい」と述べ「市長はじめ地域の皆さんの理解を得て、しっかりと整備を進める。島民の皆さんの安全と安心を支えることを一番に考え、理解した上で進めていきたい」と語った。
伝達を受けた下地市長は、弾薬庫などが保良の集落に隣接していることを強調し「保良の集落の皆さんは本当に安全なのか、どれくらい安全性が確保できるのかどうかというのを非常に懸念している」と指摘。その上で「保良の集落の人たちに、私に説明した内容をさらに詳しく説明してもらい、地域の皆さんの理解と協力を得られるように努力してほしい」と述べた。