一大産地化向け結束/18年牛競り
式典で高値取引祈願
JAおきなわ宮古家畜市場の2018年肉用牛初競り式典が19日開かれた。生産者や購買者、行政機関の代表ら畜産関係者多数が参加して高値取引を祈願、併せて素牛(子牛)の一大産地化に向けて決意を新たにした。初競りの子牛1頭平均価格は73万4000円。高額取り引きで幸先良いスタートを切った。
宮古家畜市場の取り引きは好調だ。全国的な素牛不足を要因に、17年競りの子牛1頭平均価格は74万円を超え、平均キロ単価は2700円台が付いている。
昨年1年間の成牛を含む販売額は43億1500万円と、過去2番目に高い実績を残しており、18年競りも高値安定が期待される。
式典でJAおきなわの大城勉代表理事理事長は、昨年の取扱額を示して生産者及び購買者に感謝した。その上で「購買者が求める和牛生産地として、一大産地化の確立に向けて育種価の高い優良繁殖牛を確保する必要がある」と強調。「JAとしては、生産農家及び行政と連携を取って肉用牛振興を図り、農家所得の向上に努めたい」と述べた。
来賓出席した下地敏彦市長は宮古牛ブランドの確立を決意し、「肉用牛を取り巻く情勢は、素牛不足による子牛価格の高騰や、TPPの今後の動向など不確定要素はあるが、購買者の皆さんにはさらなる引き立てをお願いしたい」と18年の活発な購買を期待した。
県農林水産部の島尻勝広部長(代読)は肉用牛を県の戦略品目に挙げ、「持続的な(素牛の)安定供給産地としてさらに発展することを期待する」と述べた。
大城代表理事理事長や購買者、関係団体の代表が鏡開きを行った後、参加者全員で祝杯を上げて年競りの高値取引と宮古家畜市場の安定を祈願した。
式典では、17年の買い付け額が1億円以上の購買者を表彰し、感謝を込めた。
式典後の18年初競りは活況、高値取引に沸いた。
表彰された購買者は次の通り。
水迫畜産(鹿児島)、山口畜産(山形)、小田畜産(鹿児島)、皇子原肥育牧場(宮崎)、森ファーム(鹿児島・宮崎)、藤嶺牧場(鹿児島)、秋山畜産(同)、田村畜産(山形)、宮崎乳肥農協(宮崎)、浅野畜産(福岡)▽もとぶ牧場(沖縄)▽鹿児島サンライズファーム(鹿児島)