不法投棄ごみ訴訟が結審/那覇地裁
判決は3月27日
【那覇支社】宮古島市が2014年度に行った不法投棄ごみ撤去事業をめぐり、市民ら6人が提起している住民訴訟が23日、那覇地裁(森鍵一裁判長)で結審した。判決は、3月27日午前10時から同地裁で言い渡される。
この裁判で原告側は、宮古島市が不法投棄ごみの撤去作業の状況確認を怠り、業者に不当な支払いを行ったとして、下地敏彦市長と当時の担当部長に同事業の費用2251万8000円全額を市に返還するよう求めている。
昨年11月22日には長濱政治副市長に対する証人尋問が那覇地裁で、12月27日には下地市長への証人尋問が同地裁平良支部で、それぞれ行われた。この中では、長濱副市長は「市として正当な手続きを踏まえて業務を遂行した」と述べたほか、下地市長も「契約違反との指摘を受けたが、ごみの量で契約しているわけではない」と説明している。
結審後、原告側代理人の喜多自然弁護士は「市長の証人尋問で、今回のごみ問題で市長の役割を果たしてこなかったことが明らかになった。裁判所の判決を待ちたい」と話し、原告団代表の岸本邦弘氏は「最終的に市長と副市長の証人尋問までやれたのは良かった」と述べた。
一方、市側代理人の大城純市弁護士は「市として監理監督責任を果たし、市に損害を与えたことはない。市長と副市長の証人尋問で、裁判官にも理解してもらえたと考えている」との見解を示した。
原告側が実施する判決後の報告会は、3月27日午後4時から宮古島市で行われる予定。