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社会・全般
2018年1月30日(火)8:59

「射撃訓練場が必要」/海上保安本部

テロ対策など強化で/建設地の保良住民に説明


射撃訓練場の概要などについて説明を受ける保良住民=28日、保良公民館

射撃訓練場の概要などについて説明を受ける保良住民=28日、保良公民館

 第11管区海上保安本部は28日、海上保安官の射撃訓練場を城辺保良の旧ロラン局に建設する計画の概要を地元住民に明らかにした。テロや密輸・密航、外国漁船による違法操業への対策強化および、宮古島海上保安部の巡視船艇の増強に伴う海上保安官の増員などを理由に上げ「時によっては拳銃を使用することがあるが、間違いがないようにするためには持続的に行う自前の訓練施設が必要」と説明した。

 2018年度および19年度の2カ年で整備する計画。予算は、18年度の概算要求で約1億9000万円が計上されている。

 建設地は国有地で、現在は第11管区が管理している。訓練施設は700平方㍍の鉄筋コンクリート平屋建て。

 外部から遮断された屋内施設で、説明会では「百パーセント実弾が屋外に流れることはない。狙いが外れて天井や壁に実弾が当たり、跳ね返ってくることもない」と安全面を強調。全国に2カ所ある訓練施設での事故は「これまでに起こっていない」と説明した。

 また、拳銃の発射音については「完全な遮断は難しい」としながらも「耳障りな音には聞こえない」と話し、ある程度の防音対策は実施するとした。

 発射後の実弾処理については「訓練施設内で処理することはない。どこで処理するかは説明でき次第、説明する」と語った。

 拳銃や小銃、実弾などを保管する施設ではないことも強調し「訓練が終われば、実弾などは持ち帰り、本来の保管場所に戻す」、建物の色など施設の景観については「観光地に配慮する」とそれぞれ話した。

 宮古島海上保安部の巡視船艇は、18年度末には12隻に増え人員も約200人になる。

 建設予定の射撃訓練場では、これら約200人の保安官が定期的に訓練を実施するという。

 第管区によると、海上保安官の射撃訓練場は全国に2カ所あり、宮古島に常駐する海上保安官の射撃訓練は、沖縄本島の関係機関の施設で定期的に行われている。

 説明会では、宮古島海上保安部の石上幾久夫次長が訓練施設建設の経緯を、第11管区海上保安本部経理補給部経理課の榊原博人課長が訓練施設の概要をそれぞれ明らかにした。

 説明会には地域住民約45人が参加した。


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