万一に備え実働演習
特定家畜伝染病防疫で/関係機関
特定家畜伝染病の防疫実働演習が1日、JA宮古家畜市場などで行われた。県や宮古島市、JAなどから約50人が参加して侵入リスクを共有、実働演習を通して万が一の事態に備えた。
演習は県宮古農林水産振興センターが主催。開始に先立ち植田修所長は「伝染病が侵入した場合、これを封じ込める極めて重要な訓練だ」と強調した。クルーズ船の急増に伴う侵入リスクの高まりを懸念し、「関係機関が連携して侵入防止に努めているが、万が一に備えて初動態勢を整えておくことが重要になる。緊張感を持って訓練に臨んでほしい」と引き締めた。
この後演習を開始。はじめに比嘉ロードパークで車両消毒を行った。伝染病の侵入を想定し、車両の誘導から消毒作業、消毒確認書等の記入に至るまで本番さながらの訓練に当たった。
車両消毒を終えるとJA家畜市場に移動。伝染病発生農場に見立てて一連の清掃、消毒作業を実施した。
参加者は防護服の着衣から始めた。全身を覆う白の防護服に手袋や長靴も着用した。フードやマスク、ゴーグルの装着も手順に従って入念に行った。
着替えを終えると畜舎で消石灰を散布する作業に着手。数カ所にまくと、竹ぼうきを使って畜舎の隅々まで均一に広げた。動力噴霧器も使用し、壁面や柱、床をくまなく消毒した。
参加者は一連の清掃、消毒作業を通して特定家畜伝染病の侵入リスクに対する理解を深め、初動訓練の重要性を再確認した。