TPP不参加で連携を/JA中央会
小那覇会長ら市長に要請
JA沖縄中央会の小那覇安優会長らは25日午前、宮古島市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、環太平洋連携協定(TPP)に関する要請を行った。小那覇会長は「(TPP交渉参加で)沖縄の農業は根底から崩れる。どんなことがあっても阻止しなければならない」と訴えた。下地市長も同調し、「一緒にやっていきたい」と述べた。
沖縄中央会は、TPP参加に伴う関税の即時撤廃によって、日本の農業は壊滅的なダメージを受けるとして全国各地で反対運動を展開している。県内各市町村議会に対してはTPP交渉参加に反対する意見書を可決するよう要請。宮古島市議会は24日に開いた臨時会で可決した。
市長表敬で小那覇会長は「サトウキビのほか畜産業なども大きな打撃を受ける」などと話し、下地市長や同席した市議会の下地明議長に連携を求めた。
さらに、サトウキビ生産農家の経営安定のために国が交付している経営安定交付金(1トン当たり標準額1万6320円)についても言及し「今の制度を絶対に堅持しなければならない。組織を挙げて要請していく」と中央会の方針を示した。現段階で2010~11年産のキビ価格は決定しておらず、小那覇会長によると12月末に決まるという。
これらの要請に対し下地市長は「ぜひ一緒にやっていきたい」と協調、生産農家の立場に立った行動を展開していく姿勢を示した。