キビ株出し栽培で実演会/機械管理の重要性共有
サトウキビの株出し栽培で使う管理機の実演会が9日午後、平良高野の圃場で開かれた。管理機のオペレーターや生産者の多数が参加し、機械の性能と株出し管理の重要性を共有した。
実演会は、宮古地区さとうきび管理組合が主催。株出し管理作業の重要性を周知し、オペレーターの知識と技能の向上が狙い。
開始式で同組合の前里孝清組合長は「株出し管理の理解は進んでいるが、まだ反収が少ない。きょうの実演会をしっかり見学し、各地区で反収アップにつなげてほしい」と期待した。
県宮古農林水産振興センター農業改良普及課の下地善郎さんは、株出し管理のメリットを説明した。
管理機を入れることで株上がりを抑制され、より深い位置の芽から萌芽させることができると強調。株元の葉殻を除去するため、地温の上昇によって萌芽が促進されるとする利点も挙げた。肥料、殺虫剤、除草剤を同時散布できることから初期生育で優位性が保てることも訴えた。
説明後、複合株出し管理機の実演が行われた。参加者は、管理機を入れた後の圃場を念入りに観察しながら、株出し管理の重要性を再確認していた。
宮古地区では株出し栽培が拡大しているが、反収が思うように伸びていないのが現状だ。管理機の利用率が収穫面積の3割程度にとどまっていることが反収の低さの要因とみられる。