最優秀卒業論文賞を受賞/平良真紀子さん(拓殖大4年)
移住者地元人「相互理解」を訴え/地方創生への新たな関係性を提案
拓殖大学国際学部4年生の平良真紀子さん(北中、宮高卒)の「移住者の担う地方創生の役割と地域住民の新しいアイデンティティの確立」と題した卒業論文が、同学部の最優秀卒業論文賞に輝いた。論文では「移住者はさまざまな面で宮古島の盛り上がりを支えている」と評価する一方で、ネガティブに捉えている地域住民がいることも指摘。双方の間に溝が広がることを懸念する平良さんは「相互理解」と「島の一員」という意識を共有することが大事だと提唱した。「ナイチャー(本土の人を指す沖縄言葉)」との言葉のイメージは、移住者と地域住民との間に認識の隔たりがあることも調査で明らかにした。
平良さんは、本土出身者中心の海浜清掃ボランティアの代表者や、夫婦で宮古に移住してきた人、移住者と関わりのある地元の人など計8人に「宮古島に移住したきっかけ」や「宮古の人の良いところと悪いところ」「移住者が大切にしていくこと」などをインタビューしそれぞれの考え方などを探った。
平良さんは論文の中で移住者は▽島になかった産業を誕生させ、観光における経済効果を高めた▽農業や教育などの分野でも地域住民にメリットをもたらした▽自然を守ろうとする意識が高く、それは島の大切な資源を存続させることにつながるだけでなく、地域住民にも良い刺激を与えている-などとの功績を示した。
ただ、地域住民の中には「観光客や移住者の活動に対して、興味を持っていない人もいる」ことや、「島の独自性を尊重せずに、自らが正しいと思うことを島での生活に当てはめようとする移住者がいる」ことも指摘した。
平良さんは「双方が新しいものを学び受け入れる姿勢が大切」だとし、「移住者も地元の人も同じ島民であるというアイデンティティを持って、新しく成長する時期にきている」と記し、地方創生に向けた宮古独自の在り方を提案した。
平良さんは、「ナイチャー」という言葉の印象についても調査。インタビューした地元の3人は「排他的」と捉えているのに対し、移住者は「アメリカ人をアメリカンというような感覚」などと把握し「面白い」と認識している人が多かったことを知った平良さんは「小さい時から『ナイチャー』という言葉が排他的な感覚で自分の中に組み込まれている人がいるとすれば、それを捨てる時期ではないだろうか」と提案した。
平良さんは「良いところは、互いに吸収して成長していくことが大切。これからも、移住者と積極的に関わっていきたい」と話した。