教育分野は観光など/高等教育設置検討委
高卒者、社会人対象/実現向け在り方示す
大学や専門学校など高等教育機関の設置実現に向けた検討委員会(委員長・友利克市企画政策部長)は14日、平良港ターミナルビルで委員会を開いた。設置実現を目指す高等教育機関の在り方として教育分野像では、看護やリハビリテーション、観光、語学の四つを候補に。ターゲットとする生徒像は、市内の高卒者及び社会人を中心とする一方で、島外や国外からの呼び込みにも期待する。市は、短期性や一過性の人材育成から、長期的・継続的な人材育成につなげる方針だ。
宮古では大学や短大、専門学校などの高等教育機関がないため、高校卒業後は、ほとんどの生徒が島外に進学している。
市は2016年度から、若者定住人口を増加させることなどを目的に、高等教育機関の設置実現に向けた取り組みを開始した。
昨年10月には、中学、高校の学校長やPTA、企業代表、行政などで構成する検討委を設置し、目指すべき高等教育機関の在り方を議論してきた。
その結果、在るべき教育環境としては、空き公有施設(校舎や庁舎など)の積極的な利活用を図り、設置機関の負担軽減を図るとした。
また、地域と高等教育機関が目標を共有し、共に力を合わせて活動を展開することも重要だとの観点から▽地域と高等教育機関の継続的なコミュニケーション▽高等教育機関の地域活動への貢献▽高等教育機関から地域の小中高などへの学びの提供-などの実現を目指すとした。
委員からは「宮古の高等教育機関にいながら島外や海外を経験できる仕組みづくり」「経済的な負担軽減の観点から、働きながら学ぶ環境づくり」などの意見があった。
市は次年度以降、設置の実現性や自治体施策の検証、地域との継続的なコミュニケーションの三つの方向で進める方針。