ヤギ組合設立へ/家保と市が説明会
生産振興向け来月始動
宮古島市でヤギの生産振興に向けての動きが本格化する。組合の設立に向けての説明会が14日、市役所上野庁舎であり、ヤギ生産に関心を持つ市民が組合規約等を確認した。3月にも設立し、宮古島産ヤギの生産流通体制の構築を図る。
かつて宮古島のヤギ生産は盛んだった。1981年当時の飼養農家戸数は約1000戸、計3000頭ほどを飼育していた。
だが、県全体の傾向と同様その後は減少の一途。2016年度末の農家戸数は約90戸、飼養頭数は1000頭未満となっている。
先細りを続ける生産基盤だが、近年はヤギ肉の国内消費が伸びている。県内の競り値も上昇しており、県によると成体の平均キロ単価は1000円以上の高値で推移している。高まる需要を背景に、県は6年前にヤギを畜産の振興品目に掲げた。この動きと連動して県内各地でヤギ組合が発足。生産基盤の強化が進んでいる。
宮古島市での組合設立もこの動きに沿うもの。生産流通体制の構築を図るとともに、さまざまな情報交換を通して持続可能なヤギ生産の振興を目指す。県の助成事業の受け皿としての機能を果たすこともできる。
県宮古家畜保健衛生所と市が開いた説明会では、ヤギ生産の現状や組合設立までの流れを確認した。
規約の目的には、出荷頭数の増加及び地産地消による収益性の向上を明記。組合員資格は▽ヤギを飼育する者▽市に事務所を有する畜産関係機関・団体▽その他組合の趣旨・目的に賛同する者-などとした。
説明会で県宮古家畜保健衛生所の仲村敏所長は「知恵を出し合えば、可能性が広がる」と宮古島産ヤギに期待。「組合を設立して計画を立てる。その上で宮古島のヤギを内外にPRしていきたい」と話した。
問い合わせは市畜産課(76・2246)、または宮古家畜保健衛生所(72・3321)まで。