教育研究の充実目指す/市教委
上越教育大と協定書/人材育成など活動展開へ
市教育委員会(宮國博教育長)と新潟県の国立大学法人上越教育大学(川崎直哉学長)との連携協力に関する協定書締結式が20日、市役所平良庁舎で行われ、宮國教育長と同大学の石野正彦教育実践センター長らが協定書に署名した。今後、市教委と同大学は教育研究活動等で協力し、人材育成と地域社会の発展に寄与することを目的とした活動を展開していく。
締結後、宮國教育長は「同大学は、教育にかかわる大学。私たちとしては大学側の指導を受けて、幼児教育、小中学校の教諭の資質向上を図りたいと思っている。それに向けて特段の配慮をいただきたい」と述べた。
同センターは新潟県内において、地域と大学を結ぶため大学と学校現場をつなぐさまざまな活動を展開。地方に一番合った教育を考えた取り組みを行ってきた。
こうした背景を踏まえて石野センター長は「これまでは教員を確保するのが困難な豪雪地帯でどう確保するのかなどの課題に取り組んできた。その取り組みを県外でやろうと思った時に中村十作を通したつながりのある宮古島市が真っ先に挙がった。地方の大学が地方と手をつないで地方の教育を考えていくことが大切で、さまざまな夢に向かって一緒に進んでいきたい」と述べた。
今後の取り組みとしては▽教育研究活動の推進▽地域における教員等の資質向上のための研修▽市立学校教員等の大学院学校教育研究科への派遣▽その他、教育研究活動等-の4項目について交流を深めながら取り組んでいくとしている。
市教委と同大学はこれまで、総務省・文科省の実証事業「フューチャースクール・学びのイノベーション事業」(2012~14年)で下地中学校と同大学付属中学校との遠隔学習や相互の研究発表会等への参加等の交流を図ってきた。
そのほかにも、上越市板倉地区と城辺地区の小学校が中村十作の功績を引き継ぐことを目的に相互訪問交流を長年続けているなど、関係性が深いことから今回の締結となった。
同大学は、主として初等中等教育教員に研究・研さんの機会を提供するのを趣旨とする大学院修士課程と、初等教育教員を養成する学部を持ち、学校教育に関する理論的・実践的な研究を推進する国立の新構想教育大学として1978年10月に設置された。