基本構想・計画案まとまる/新博物館建設委、市長答申へ
市総合博物館建設委員会(委員長・長濱政治副市長)は2日、第6回目となる委員会を市総合博物館で開き、新しい博物館の基本構想と基本計画案をまとめた。同委員会はこの日で終了。今月末にも下地敏彦市長に答申する予定。
新博物館は▽島の宝を集める(資料収集)▽島の宝を守る(保管)▽島の宝を調べる(調査研究)▽島の宝を伝える(展示公開)-など六つを柱にしている。
展示においては、常設展示を刷新し、より多くの利用者が興味を引き、話題を呼ぶような企画展示、特別展示を開催することで、いつ訪れても新鮮な展示を観覧できることを目指す。
また、児童生徒をはじめ、市民が集う場や機会を提供する。
委員からは「県内外、または海外からも寄贈・寄託品などが増えることが予測される」として、収蔵機能の充実とスペースの確保を要望した。
また、「常設展示は常時、その場所に行ったらクオリティーの高い展示物が観覧できる施設にしてほしい。企画展示室は、比較する素材がないと宮古の魅力が伝わらない。県内外などからの企画展示をするスペースを確保してもらいたい」と指摘。企画展示室と常設展示室は博物館の両輪であることを強調し、展示品や空間などの充実を求めた。
さらには「業者に丸投げするのではなく市民参加型にしてほしい」「開館後のメンテナンスの部分も含めて、地元の業者と連携が取れるようにしてほしい」などの意見もあった。
かつて、女性たちが集い宮古上布を織った「ブンミャー(公民館)」のような役割を持つ施設にも期待。「誰でも気軽に来館できる、敷居の低い博物館を目指してほしい」との意見もあった。
長濱委員長は「委員のさまざまな意見は、実施設計の中に反映させるようにしたい」と話した。
建設場所は来年決定する予定で、2022年に着工する計画。市は建設費を概算で30億円としている。