“愛する海”を美しく/海LOVEin宮古島
海岸清掃に市民360人
「宮古島の海をもっときれいに!」-。サンゴ礁ウイークイベント「海LOVEin宮古島2018」が4日、平良の高野海岸で行われた。今年は過去最高となる約400人の市民が参加し、漂着ごみを集めて環境美化に努めた。回収した市のボランティア用ごみ袋は計906袋。市民有志の活動で、ごみのない本来の砂浜を取り戻した。
市民団体が中心となって企画。今年で3回目の開催になる。県サンゴ礁保全推進協議会が定めたサンゴ礁ウイークのイベントとして開いたもので、市や県、観光協会など官民の団体が活動をサポートしている。
午前10時前。会場には新聞やテレビ、SNS等を通してイベントを知った市民が続々と来場した。老若男女、幅広い年齢層の市民が活動の理念に共感し、ボランティアで参加した。
開会式で、実行委員長の春川京子さんは「こうした活動を世界中に広げていきたい」と話して多くの市民の参加に感謝した。「ごみの多くは遠いところから流れ着いているが犯人捜しをしても仕方がない。これを片付けながら、一人一人がごみを減らそうと心掛けることが大切なこと。そういう思いで活動を続けていけばごみはなくなっていくと信じている」と話し、ごみ減量化運動の一層の広がりに期待を込めた。
イベントを後援する宮古島市の長濱政治副市長も激励に駆け付け「多くの市民の参加に感謝する。市民と行政が一体となって活動することが素晴らしい。みんなで頑張ろう」と話した。
この後、一斉にごみ拾いを始めた。軍手をした参加市民はごみ袋を手に砂浜を歩き、漁具、ビン、ペットボトル、缶、網、廃材、容器などさまざまな漂着ごみを袋に詰め込んだ。
この日は蒸し暑くて気温はぐんぐん上昇。午前11時には24・6度に達した。参加市民は、それぞれ大粒の汗を流しながら海岸の環境美化活動に精を出した。
SNSを通してイベントの開催を知った下地ゆかりさんは、所属する団体「琉球國祭り太鼓宮古支部」のメンバーにも声を掛けて複数の親子で参加した。「漂着ごみのことは知っていたけどここまで多いとは驚きでした。みんなが参加できるこういうイベントは大切だと思う。機会があればまた参加したい」と話した。
一緒に参加した長男の陽登君(平良中2年)も漂着ごみの量に驚き、「砂浜を汚している。ぼくも清掃を続けたい」と話していた。