与那覇原軍テーマに講話/おきぎん振興基金助成研究会
おきなわ銀行ふるさと振興基金助成研究「伝説の争乱・与那覇原軍」第3回研究会が10日、市働く女性の家(ゆいみなぁ)で行われた。
会では、市教育委員会生涯学習振興課の久貝春陽さんと埋蔵文化財の発掘調査を行っている本村麻里衣さんが講話した。
14世紀の後半、現在の平良の東を根拠地にしていた与那覇原軍が進軍する際には、城や各集落を攻撃し島民を惨殺するなどして一時、宮古のほぼ全域を支配下に治めていた。
2人はそうした時代背景を踏まえて、これまでの遺跡調査の中で分かったことや今後の課題などについて、紹介した。
このうち、本村さんは「宮古島におけるグスク時代の石積で囲まれた遺跡を考える~箕島遺跡現地調査報告と課題~」をテーマにこれまでの調査について報告した。
本村さんは「現地調査を行うことで、石積みのタイプ分け、八重山諸島の古村落との類似性など、新たな視点を得た。今後も沖縄本島のグスク、八重山諸島の古村落との比較検討を図っていきたい」と述べた。
そのほか久貝さんは「川満地域の遺跡概要と与那覇原軍の伝承にみる『川満原』、『浦島』への検討」をテーマに講話した。