「花は咲く」を合唱/東日本大震災7年
犠牲者悼み早期復興願う/伊良部で祈りのハーモニー
東日本大震災の発生から7年となる11日、伊良部のホテルで「ピアノでつなぐ祈りのハーモニー」が開かれた。ピアノの調べにのせて、復興支援ソング「花は咲く」などを合唱し犠牲者を悼んだ。「震災語り人」も参加。当時の様子や進まない復興状況を紹介し「未だに古里に帰れない人が大勢いる」と指摘。「大変な思いをしている福島を忘れないで」と話した。
同セレモニーは、全国17カ所同時開催。参加したのは、宮古フロイデ合唱団、西原コーラスゆりの会などのメンバー約40人。
合唱したのは「ふるさと」「花は咲く」「見上げてごらん夜の星を」で、参加者は思いを歌に込めて被災地へ届けた。カイルアフラスタジオ宮古支部は、早期復興への願いを振り付けしたフラダンスを披露。午後2時46分の地震発生時刻には全員で黙とうした。
富岡町3・11を語る会の代表、青木淑子さんは、地震発生後に出された避難命令に従い、車で避難する長い車列の写真を見せ「当時はすぐに帰れると思っていた。原発は絶対大丈夫だと思い込んでいた」と話した。
放射能が高いレベルの地区では、バリケードで防護措置を実施していることも紹介した。
青木さんは避難所の中で学んだこととして「どんなにつらい状況の中でも手を差し伸べる人がいる。その手を握ったら悲しみや不安を分かち合えることができる」と話した。「宮古と福島は遠く離れているけど、大変な思いをしている人がいるんだということを思ってくれれば」と語った。