海岸地域での建設「適合」/市景観審議会
ホテルなど3件の計画/審議結果を市長に答申
宮古島市景観審議会(池田孝之会長)の庄司優副会長が14日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、下地市長から9日に諮問を受けて審議を行った、海岸地域景観ゾーンで建設が計画されているホテル2件と一戸建て住宅1件の計3件の届出について、市の景観計画に適合すると決した審議結果を答申した。ただしホテルのうち1件については、景観への配慮として道路に接した場所への建設を計画している建物の位置を奧へずらすなどの工夫を検討することを求めた。
今回、審議が行われたのは、平良久貝の久松漁港多目的広場近くに地上4階建て、高さ13.50㍍のホテルを新築する計画と、上野宮国に昨年11月オープンした「シーブリーズカジュアル」の向かいに地上5階、地下1階建て、高さ22.55㍍の宿泊棟を増設する第2期新築工事計画、平良狩俣の七光湾近くに地上2階、地下1階建て、高さ15.00㍍の一戸建て住宅兼アトリエを新築する計画。
市の景観計画では海岸地域景観ゾーンでの建築物の高さは7㍍までと設定しているが、緑化や景観への配慮を行うことで基準が緩和される。今回、審議対象となった3件はいずれも高さが7㍍を超えていることから、同審議会で景観への配慮の取り組みなどについて確認するとともに景観計画との適合性について審議を行った。
市長室を訪れた庄司副会長は諮問を受けた3件について「景観に関わる適切な対策が確認されたため、市景観計画に適合すると認める」との審議結果を答申。ただし、久松でのホテル建設については「建物が道路に接していて非常に圧迫感があるので、建物を奧に残されている緑地側へ寄せ、周囲に高木の植樹を再度検討し、事務局と十分に協議した上で工事に着手してほしい」との要請を付した。
さらに庄司副会長は、予想を超える観光客の急増に伴いホテル建設計画も増加している現状を踏まえ、景観計画の見直しを検討すべきとの意見が委員から挙がったことも報告。下地市長は「内部で検討していきたい」との考えを示した。