マンゴー 開花進まず/2018年産
満開期は1カ月遅れか
宮古島の2018年産マンゴーの開花が大幅に遅れている。現時点の開花は目視で3~4割。今月初旬に予測されていた満開期は大きくずれ込み、早くても4月中旬になる見通しだ。花の遅れは着果や品質に響くため、生産農家や関係機関の間で少しずつ懸念が広がっている。県は20日にも開花調査を入れて実態を把握し、原因の特定を急ぐ。
今期のマンゴーは年末年始の冷え込みに恵まれ、豊作が期待されていた。花は1月初めに咲き出し、そこから一気に広がるものとみられていた。それほど花芽分化の促進にとっては最高の気象条件だった。
しかし、1月後半に入ると動きが鈍った。2月も持ち直しが見られず、現状の開花は前期休ませていた木を中心に全体の3~4割にとどまるとみられる。
このまま満開の時期がずれ込むと、気温が上昇して受粉障害を招き、少なからず着果に影響が出る。着果しても暑さが肥大化を阻害する要因になるほか、果実の品質低下を引き起こしかねない。出荷が遅れ、中元の時期を外せば値崩れを起こす可能性も高まる。こういったデメリットが生じるため、生産者や関係者の不安は尽きない。
生産者や県は「12月、1月と十分な寒さがあったのになぜ花がこないのか」と困惑気味だ。県の担当者によると、石垣でも同じ状況が見られるといい、「いつもより日照は少ないが、それだけでここまで遅れるのかどうか」と懐疑的で、20日に行う現地調査を踏まえて分析を進める方針だ。
平良に農園を持つマンゴー農家は「12月はみんなで大豊作だと言っていたのに花が咲かない。不安だ」と危機感を募らせ、「一昨年の不作のときと状況が似ているのが怖い」と話した。