販売額は41億6000万円/17年度肉用牛競り
5億円減も高値維持/子牛平均は71万1000円
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターは19日、2017年度宮古、多良間の両家畜市場の肉用牛販売実績をまとめた。総販売額は41億6000万円。前年度比約5億円の減だが過去2番目の実績となり、市場の高値安定を裏付けた。主流の子牛の1頭平均価格は71万1539円となり、2年連続で70万円台の大台に達した。平均キロ単価も2704円と高かった。課題は子牛頭数の減少で、前年度より207頭少なかった。
17年度は子牛5622頭が上場された。市場別の内訳は宮古が前年度比163頭減の4437頭、多良間が44頭減の1185頭といずれも減少しており、全体の販売額に響いた。
1頭平均価格は宮古が前年度比3万5362円安の72万6743円、多良間が同比8万8667円安の65万4328円だった。
宮古の性別1頭平均価格は去勢が77万7252円で前年度より3万4595円下げた。雌は同比4万689円安の64万9556円だった。多良間は去勢が同比8万5084円安の70万6889円、雌は同比10万7738円安の55万5551円と下げ幅が大きかった。
平均キロ単価は宮古が2719円、多良間が2645円。1頭平均価格と同様それぞれ下げたが、年間を通して高値が続いた。
成牛を含む上場頭数は前年度比248頭減の6211頭(宮古4944頭、多良間1267頭)。1頭平均価格は、宮古が69万615円、多良間が62万5121円だった。平均キロ単価は宮古2400円、多良間は2405円をつけた。
JA宮古地区畜産振興センターの荷川取努センター長は「今年度も高値取り引きができた」と前年度に続く好成績を強調し、要因に全国的な子牛不足と生産者の改良技術を挙げた。
販売額の減少は、枝肉がじりじり下がっていることと子牛の上場頭数の減少が影響したとみる。「引き続き増頭運動に取り組まなければならない」と述べた。
また、「今月(3月)の牛はばらつきがあった」と注意を促し、「枝肉が下げても、発育が良い牛は今も高い値がつく」と飼養管理の徹底を呼び掛けた。
さらに、「牛をきれいにしたり、削蹄をしたりする上場マナーが一部で守られていない。上場する牛は商品なので、最低限のマナーはしっかり守るようにしてほしい」と述べた。