がん患者の支援拡充/宮古島市
新たに宿泊費補助
新年度実施へ 付添人規定も緩和
宮古島市はがん患者・難病患者への支援で、渡航費のほか新たに宿泊費も補助することを決めた。また、付添人の渡航費を「2親等以内の親族1人」に限定していたが、誰でも同行できるように要綱の見直しを行う。さらには「航空機」だけだった渡航費の対象を「船舶」にも広げる。それぞれ新年度から実施する。20日の市議会(佐久本洋介議長)3月定例会一般質問で、仲里タカ子氏の質問に下地信男生活環境部長が明らかにした。
がん・難病患者への支援策はこれまでは患者と付添人の渡航費のみで、それぞれ1往復1万3000円の年間2回を限度に支給していた。
支援策の拡充は「患者の会」などからの要請に応えたもの。
宿泊費の支援について下地部長は「次年度から準備が整い次第、実施する」と答弁したが、県との調整を図ることから、導入日や支給額など具体的なことは明らかにしなかった。
患者の付添人の緩和については「身寄りのない患者や、やむを得ず身内が同行できないなどさまざまなケースが考えられる」と述べ、誰でも付添人として沖縄本島内の病院に患者と同行できるようにする。
渡航費の支援は、これまで航空機のみに限定していた。下地部長は「都合により飛行機が利用できず、那覇・宮古間の船舶を利用している患者もいると聞いている」などと述べ、補助金との兼ね合いもあることから、県と調整を行った上で要綱の見直しを検討する考えを示した。この日の一般質問には仲里氏、下地勇徳氏、平百合香氏、濱元雅浩氏、友利光徳氏の5人が登壇した。