給食は4月から生乳確保/市議会一般質問
市、酪農再開向け協議
島で唯一の酪農牧場の廃業を受けて学校給食で提供されていた牛乳が2月から加工乳となっていることを受け、22日に行われた市議会3月定例会の一般質問で市、市教育委員会が今後の酪農事業や生乳確保について見解を述べた。
島尻誠氏は、給食に出される加工乳が飲まれずに処分されている現状と、残して処分される1日当たりの廃棄量について質問した。
仲宗根均教育部長は「委員会としても生乳を提供したいと強く望んでいる。加工乳の飲み残しが多いという指摘だが、それに含まれるカルシウム摂取の必要性を子供たちにしっかり理解させて好き嫌いしないよう指導したい」と述べた。
さらに「加工乳の一日の供給量は990㍑。廃棄量については外の食べ残しと一緒に廃棄されており、個別の調査は困難」との見解を示した。
また、宮國博教育長も、学校給食への生乳確保について「県も県学校給食会も生乳の確保については、県内で不足すれば県外から確保をしてでも生乳で対応したいとの思いを持っているので、4月から生乳を供給していく」と述べた。
そのほか、宮古島産生乳を原材料とした商品が多岐にわたり、それで商品開発をしてきた事業主が打撃を受けていることについても問われた。
松原清光農林水産部長は「一部は、島内産の生乳でジェラードやアイスクリーム等の商品開発を行い、大都市で宮古島産生乳を利用した商品であることをPRしながら販売して人気を博していたと聞いている。市としても地産地消や独自産業の観点から酪農再開を早期実現できるよう県などと協議していきたい」と述べた。