與那覇さんに沖展賞/城辺福嶺出身
絵画部門 「大地と生き物」テーマ
【那覇支社】県内最大の美術・工芸公募展「第70回沖展」(主催・沖縄タイムス社)の受賞者と入選者の表彰式が24日、浦添市てだこホールで開催された。一般応募作品の最高賞に当たる沖展賞の「絵画部門」では、城辺福嶺出身の與那覇勉さん(67)=与那原町=の「地相Ⅱ」が輝いた。同作品のテーマは『大地と生き物』。
與那覇さんは、2011年に絵画部門に初出品し、これまで5回入選。6回目の挑戦で沖展賞受賞となった。表彰式後、「受賞の知らせを聞いた時は大変驚いた。この賞を励みに、体が動く限り情熱を持って絵を描き続けていきたい」と喜びを語った。
受賞作の「地相Ⅱ」については、「喜びや悲しみなどが積み重なって存在している生き物を地層で表現することで、地球と生き物は一体だと伝えたかった」と述べた。
審査講評では與那覇さんの作品について、「スフィンクスを思わせる地層の重なりが繊細な技法とあいまって豊かな幻想性を醸し出している。シュールレアリスムの絵画表現をさらに追及してもらいたい」と高く評価している。
表彰式では、一般応募総数975点の中から選ばれた沖展賞8人、奨励賞29人、浦添市長賞12人、うるま市長賞12人、学生が対象のe-no株式会社賞9人と、準会員賞13人に賞状と賞金、副賞が手渡された。
また、宮古島市から入選した絵画部門の上田達大さんと狩俣亜子さん、グラフィックデザイン部門の冝保定和さんの3人を含む入選者496人に入選証が贈られた。