千代田部落会も容認へ/陸自配備計画
反対から一転、条件付きで/市、防衛局に周辺整備等陳情書
宮古島への陸上自衛隊配備計画に、上野の千代田部落会(下地吉夫区長)が旧千代田カントリークラブ(千代田CC)ゴルフ場への基地建設に反対の姿勢を示していたが、このほど条件付きで容認する姿勢に転じていたことが分かった。同部落は2017年3月に「宮古島市千代田部落基地建設反対住民の会」が、同ゴルフ場への陸上自衛隊配備計画に反対する決議をしていた。下地区長は「ヘリパッドや弾薬庫などが配置されないのなら」と容認したという。
下地区長は2月中旬に、同部落の28世帯(ナベヤマ6世帯を含む)を一軒一軒回り、下地敏彦市長と沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長への陳情書を示し意見を聞いた。下地区長によると半数以上からはOKをもらっているので、部落の了解が得られたとして容認の姿勢に転じた。「これだけ工事が進められていれば、仕方がないと思う。自衛隊が来る以上、部落発展のために協力、貢献してほしい」と強く要望している。
千代田部落会、区長、役員他住民一同からの陳情書は、2月22日に下地区長、部落会役員が市長室で下地敏彦市長に会い直接手渡し、要請した。中嶋局長には郵送した。
陳情書には同部落の住民は全てに納得したわけではないとしながらも▽自衛隊員の移住に伴う人口増加に見合った規模の公民館、公園を、同部落の経費負担なく建設する▽自衛隊車両等の通行量増加に伴う周辺道路整備▽千代田部落住民となる自衛隊員の千代田自治会への参加-など6項目を求めている。
この陳情に対して下地市長は「将来の千代田(部落)の発展を考えて、非常に現実的な対応をしていると考える。要望等について、千代田の皆さんの意見も十分に聞き、何ができるか防衛省と協議をしながら進めていきたい」と前向きに取り組む姿勢を示した。
沖縄防衛局は「部隊配置に伴って実施する防衛省の補助事業の具体的な内容については、今後宮古島市など地元の要望を良く聞き、調整していく」と答えた。