と畜増え 牛327頭/食肉センター17年度実績
消費拡大など要因/豚、ヤギも上向きに
第3セクター宮古食肉センター(岡村幸男社長)の2017年度と畜実績がまとまった。牛は327頭をと畜し、前年度より112頭増えた。豚、ヤギもそれぞれ伸びた。牛は堅調な島内消費と、と畜環境の向上が実績を押し上げた要因とみられる。と畜事業は同社の収入の柱。需要の高まりに伴う一層の受け入れが期待される。
第3セクター宮古食肉センター(岡村幸男社長)の2017年度と畜実績がまとまった。牛は327頭をと畜し、前年度より112頭増えた。豚、ヤギもそれぞれ伸びた。牛は堅調な島内消費と、と畜環境の向上が実績を押し上げた要因とみられる。と畜事業は同社の収入の柱。需要の高まりに伴う一層の受け入れが期待される。
同社のまとめで、牛は2017年4月から18年3月まですべての月で前年度の処理件数を上回った。
と畜327頭の7割強の牛がJAの肥育センターと民間の肥育場からの受け入れとなる。JAは前年度比70頭増の159頭、民間は44頭増の94頭を出した。
と畜数の伸びは、ホテルや飲食店において宮古牛の取り扱いが増えていることが要因に挙げられる。島内消費は拡大傾向にあり、同社の下地義次専務は「どちらかというと足りない」と話す。観光客の急増等が消費の拡大に拍車を掛けているものとみられる。
16年に格付員を配置したことも、と畜頭数が増えた要因の一つ。それまで牛を沖縄本島に送って処理してきたが、2人の格付員が配置されたことで島内での等級付けが可能となり、処理件数が大幅に伸びた。
同社では、島内肥育の現状を踏まえ、「牛のと畜数はもう少し伸びることが予想される」とみている。
牛と同様、ヤギのと畜頭数も増えた。17年度は396頭で、前年度と比べて47頭多かった。ヤギは島内生産体制の拡充に向けての動きが活発化。先月下旬には市山羊生産流通組合が設立されている。ヤギ肉を求める需要は島内外で高く、今後の生産振興に伴うと畜頭数の増加が期待される。
豚のと畜は、ここ数年減る一方だったが、17年度は前年度比で36頭増加、計580頭を処理している。
食肉センターはJA宮古家畜市場の東側にある。16年に新しく造られた。第3セクターで、所有株式数は10万株。主な株主は沖縄振興開発金融公庫、県農業協同組合、宮古島市、県食肉センターで、沖縄公庫が最多3万株を所有(所有割合30%)している。