農業委員会が「反対」決議/TPP交渉
定期総会で全会一致
宮古島市農業委員会はこのほど、宮古島市役所上野庁舎で定期総会を開き、環太平洋連携協定(TPP)交渉の参加に反対する決議文を採択した。野崎達男会長が1日、市役所平良庁舎に長濱政治副市長を訪ねて反対決議した内容を報告。長濱副市長は「TPP問題は見過ごせない」などと話し、参加阻止に向けて共に行動していく姿勢を示した。
農業委員会は先月24日の総会でTPP問題を協議した。「関税が撤廃されれば本市の基幹作物のサトウキビをはじめ農畜産業に壊滅的な打撃を与える」と指摘。さらに「砂糖などが主要産業となっている離島地域においては人口流出等により地域経済に支障を来すおそれがある」と危機感を示し、反対決議文を全会一致で採択した。
1日の報告で野崎会長は「TPPは重要な問題だ。交渉参加で宮古島の農業がどうなるのかを市民に訴えていきたい」と述べ、市当局に対してTPP参加阻止に向けて積極的な対応を求めた。
長濱副市長は「TPPに関しては知事も反対の立場にある。農業の島としてTPP問題は見過ごせない。皆さんと共に行動していきたい」と話した。
TPPは、太平洋を取り巻く国家間の自由貿易協定。参加する国は原則、関税の即時撤廃が求められる。協定締結によって大量の農畜産物が外国から輸入されるため、国内農業に与えるダメージが懸念されている。