補正予算は12億9900万円/12月議会
合併振興基金制定へ
宮古島市(下地敏彦市長)は2日、市議会議員に12月定例会に提出する議案の説明を行った。提出するのは総額12億9944万円の2010年度一般会計補正予算など計20議案。補正予算には、合併地域振興の財源として5億円を積み立てる合併振興基金条例の制定や平良中体育館の設計費2796万円などを盛り込んだ。
新しく制定する合併振興基金条例は、合併後の旧市町村が地域住民の連帯強化や地域振興事業のための財源とするもの。総務省の定める限度額以内(29億7000万円)で2015年度までに基金として積み立てする。全国の地方公共団体が出資する地方公共団体金融機構から低い利子で長期間借り入れ、地域行事や伝統文化の伝承に関する事業などソフト事業に活用する。
「市ふるさと振興基金条例」「市職員退職手当基金条例」「市地域振興基金条例」「市人材育成基金条例」の制定も提案する。市は「合併の引き継ぎ業務から漏れていた。ミスだった」と話している。
老朽化のため改築する平良中体育館は、今回補正に設計費を盛り込み来年度着工を目指す。
補正予算にはそのほか、市営住宅などの指定管理者の指定に伴う住宅使用料システム構築委託料に367万円、教師用教科書および指導書購入に2779万円を計上した。
生活保護費として1億8380万円を補正。保護世帯申請増や医療費増に対応する。市によれば、生活保護世帯は11月末現在で697世帯(1019人)、前年同期比で58世帯(108人)増加している。補正後の総額は13億6914万円となる。
提出議案は、建設中の海中公園観覧料金を一般(高校生含む)1人1回1000円とすることなどを盛り込んだ宮古島海中公園条例や下里公設市場改築に伴う条例改正、新火葬場「宮古島市斎苑」の供用開始に伴う設置条例および管理条例の改正など。
休校中の大神小中学校と同幼稚園を廃止する条例の一部改正も提出される。