琉球補聴器が特別賞受賞/日本でいちばん大切にしたい会社
社員教育など高評価
【那覇支社】宮古店を含む県内8店舗で補聴器の販売を手掛ける琉球補聴器(森山賢社長)はこのほど、第8回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞で、県内初となる審査委員会特別賞を受賞した。
同賞は「人を大切にする経営学会」などが主催し、他社の模範となる優れた取り組みを行う企業を表彰するもので、2010年から実施している。今回は、応募総数108件の中から15団体が受賞した。
琉球補聴器に関しては、▽創業以来30期連続黒字▽全員参加経営の一環で行っている毎日1時間の朝礼▽働きやすい職場作りと社員教育への注力▽「社員の夢をかなえる制度」-の4項目が評価された。
20年間毎朝行っている朝礼は、ネットを利用した全店舗の社員が参加できるシステムを、4年前に導入。森山社長は「全店舗の社員が参加できるようになり、さらに全社員40人の団結力が強まった」と話す。
「社員の夢をかなえる制度」は、年間の経常利益1000万円ごとに社員の夢を一つ選び、費用負担や休暇取得などの支援を行っている。4年間で、合計10人に対して「介護車両がほしい」「親戚を集めて食事会を開きたい」などの夢の実現を支援してきた。
「両親に車を贈りたい」という夢を掲げた宮古店の新垣宏樹さん(29)は、会社から無利子無担保で資金を借り、4月に実現させた。「入社してから親孝行したいと思えるようになった。この会社に入らなければ、両親に車を贈ることはなかった。これからしっかり働いて1日も早く返済したい」と意欲を語った。
森山社長によると、夢の支援をすることで社員のモチベーションが高まり、接客レベルの向上にもつながっているといい、「『社員の夢をかなえたい』という私自身の夢もかなっている」と笑顔を見せた。