補助金4388万円を返還/土地造成工事
市「主張認められず」
新ごみ焼却施設整備事業に係る土地造成工事で、宮古島市が補助金の一部4388万円を国に返還していたことが分かった。昨年11月に会計検査院から「不当支出」と認定された補助金の全額に当たる。市は返還金の減額を含めて交渉を進めてきたが「私たちの主張は認められなかった」としている。返還金は市の一般財源から持ち出した。
会計検査院は、補助金1億8083万円のうち、4388万円が過大に交付されたと認定していた。
土地造成工事で使用する大型ブロックの調達額(特殊製品費)において、本来は2分の1相当額を工事費から減額しなければならないが、市がこれを怠っていたことを指摘した。
さらに管理棟やストックヤード、車庫棟の用地(建物面積)部分の4575平方㍍は土地造成工事の補助金交付対象外であるにもかかわらず、この用地を含んで補助申請したことも取り上げて「不当」とした。
これらの指摘に対し、市は適正な申請を主張してきた。造成工事に係る補助金は、県との協議を経て申請し、国が認めて交付されたことを訴え、返還金の減額を含めて交渉してきたが認められなかったという。
担当する市振興開発プロジェクト局によると、先月9日、会計検査院が指摘した全額の返還を求める国庫納入告知書が県を通じて届いた。これを受け、同16日までに返還を済ませた。
一般財源から用立てた返還金は、前年度に当たる今年3月の市議会定例会に提出した補正予算の中に盛り込んだ。その後、2018年度に繰り越していた。