離島選手派遣 県に支援持続要望へ/美ぎ島美しゃ市町村会
宮古と八重山圏域の5市町村で構成する「美ぎ島美しゃ市町村会」(会長・中山義隆石垣市長)は5月24日、与那国町の嶋仲公民館で2018年度定期会議を開いた。離島生徒の選手派遣支援事業など、離島が抱える共通した課題や各自治体独自の施策を取りまとめ、その解決や実現に向け県に要望していくことを確認した。
県への要望で5市町村の共通事項は①離島生徒の選手派遣支援事業②県立病院での手話通訳体制の整備③宮古・八重山近海における地震・津波観測システム設置-の3項目。
①については、地区代表として県や全国大会に出場する児童生徒に対し、保護者負担の軽減などを目的に、一括交付金を活用して航空運賃を補助する選手派遣支援事業を実施している。
この日の会合では、離島の条件不利性の克服に対して、一括交付金の活用という時限的なものではなく、将来にわたって持続可能な支援制度の創設を求めていくことを確認した。
②については、ろうあ者の高齢化が進み、病院への受診回数が増加しているにもかかわらず、病院対応可能な手話通訳者が限られているため、対応に苦慮している現状を指摘。その上で、16年4月に制定された「県手話言語条例」において、手話の普及拡大に努めていることに照らし合わせて、県立病院でも手話通訳の配置やテレビ電話を活用して遠隔手話通訳サービスの利用など、体制の構築を要望していくとした。
要望事項は5市町村で計26。7月にも県に直接要望する予定。
宮古島市と多良間村の要望事項は次の通り。
【宮古島市】県営宮古広域公園の早期整備▽平良港のさらなる機能拡充に向けた支援▽下地島農業ゾーンにおける下地島地区県営土地改良事業(区画整理・畑地かんがい施設)の早期採択▽宮古空港横断トンネル整備▽県農林水産物流通条件不利性解消事業の継続維持および品目の追加
【多良間村】国営事業の推進▽農業農村整備▽産業廃棄物の処理▽小規模離島医療の充実▽多良間・石垣間の航空路線の早期運航再開