「とうがにあやぐ」など多彩に/在沖宮古郷友文化藝能祭り
歌や踊りで郷友が結束
【那覇支社】「在沖宮古郷友文化藝能祭り~ぷからすの集い~」(主催・同実行委員会、共催・琉球新報社)が3日、那覇市泉崎で催された。約600人が訪れ、故郷の民謡や舞踊などに大きな拍手を送った。同藝能祭りは、琉球新報本社ビルの落成記念公演として行われた。
舞台は、西原高校マーチングバンドよる宮古民謡「豊年の歌」などの迫力ある演奏や演舞で幕を開けた。
主催者あいさつで、同実行委員会の古波蔵和夫代表顧問は「琉球新報社には宮古の郷友会などの多くのイベントで、協賛や後援をしてもらい感謝している。今回の公演は恩返しの意味もあり、出演者は新装のこのステージで、存分に芸能を披露してほしい」と述べた。
琉球新報社の富田詢一社長(宮古出身)は「宮古の発展は我が社の発展でもある。沖縄本島にいる人たちが元気でないと、ふるさとも元気にならない。お互い元気で若い人にも参加してもらいながら、郷友会を盛り上げていこう」と話した。
沖縄宮古民謡協会の役員らが奏でる「とうがにあやぐ」「大世栄」に合わせ、在沖の平一学区郷友会や久松郷友会の、あでやかな衣裳をまとった踊り手たちが華やかな舞を披露した。
鏡原郷友会が大正琴で「酒は涙か溜息か」などを演奏したほか、ラブソ会は宮古の子守歌「ばんがむり」を基調にした華やかな創作ダンスを踊り、女声合唱団カリーナが「宮古とうがにあやぐ」を美しいハーモニーで聞かせた。
「Ritsuko&ラブリーダンス」は、躍動感に満ちたジャズダンスを繰り広げ、日本新舞踊では、喜納貞江さんや久場川妙子さん、勝連瑠璃子さんが門下生と共に、歌謡曲の「人生一路」「河内おとこ節」「北の尋ね人」などに合わせた勇壮な踊りを披露した。
友情出演した久松出身の歌手、与那覇忠さんは自身で作詞作曲した「ああ・・宮古丸」を情感を込めて熱唱した。上地流浦添道場の安里信秀館長は沖縄空手の「完戦(カンチン)」を、瞬発力と迫真のある動きで演じた。
また、在沖下地郷友会の「与那覇のヨンシー」には、ふるさとのヨンシー保存会からも応援に駆け付けて、そろいの花笠を持ち、掛け声を合わせて軽快に跳びながら踊った。総勢47人の野崎クイチャー保存会は舞台で二重円となり、男性は両手を頭上高く振り上げ、女性は全身を小刻みに動かすなど、息の合った踊りを披露した。
最後は、出演者全員が舞台に上がり、観客にあいさつして締めくくった。