輸血登録、半数に満たず/Rhマイナス
安心社会へ会員増柱/みゃーくの会総会で確認
宮古島市には、Rh血液型が陰性(マイナス)の人は人口で換算すると約270人いるとみられているが、輸血用の血液を提供する登録者は111人と、半数にも満たないことがこのほど行われた「みゃーく(宮古)Rhマイナスの会」(竹井太会長)の2018年度定期総会で分かった。同会では「誰もが安心して気軽に住めて、どこにでも旅行できるという環境を宮古島でつくっていければ」と話し、会への入会と登録を呼び掛けている。
同会は、輸血が必要となった場合に備えようと2010年3月に結成された。
家族を含めた会員が安心して生活できる環境づくりと、人同士が助け合うことの意味を伝えていくことも目的にしている。
しかし、会の認知度が低く、会員数が増えないのが実情だ。
竹井会長によると、宮古は離島のため、輸血センターや保存血液のストックが充分ではない。Rhマイナスになるとストックはゼロという。
同会の登録会員は111人だが、子供たちも含まれていることから万一輸血となった場合、年代や病気、薬を使用しているかなど、全ての会員が適正輸血できるとは限らない。
血液型で分類するとRhマイナスA型は1000人に2人、O型は1・5人、B型は1人、AB型になると1000人に0・5人といわれている。
総会では、会員が同じ血液型の人と一緒になって意見交換するが、AB型は極端に少なくなる。
宮古では過去に、Rhマイナスの登録が呼び掛けられたことがあるという。万一の事態を想定しての活動だったとみられるが、継続されずに当時作成された名簿も不明のままだ。
個人情報保護の観点から、本人の承諾なくして過去の献血記録簿などからRhマイナスの人を集めるのは困難で、登録には本人の申し出に頼る以外に方法はないという。
Rhマイナスは世界中でも少数派であることから、竹井会長は互いに助け合うという「生命のモデル」を宮古で構築したい考えだ。
また、子供たちに人同士が助け合う意味を伝えていく道徳教育にもつなげらないか模索している。
総会で竹井会長は「万一の輸血のためにも『歩く血液銀行』として互いに顔を知って協力体制を図ってほしい」と呼び掛け。命をつなぐ仲間としての活動を強調した。
みゃーくRhマイナスの会の連絡先はうむやすみゃあす・ん診療所(電話0980・73・3854)まで。