川満さん「キビは宝」/糖業振興会
叙勲受章、盛大に祝う
サトウキビの栽培で、2018年春の叙勲旭日単光章(農業振興功労)を受章した川満長英さん(73)を祝う会が7日夜、市内のホテルで開かれた。行政や農業団体から約160人の関係者が参加し、県内初となる農業振興功労叙勲をたたえた。川満さんは「これからも『サトウキビは宮古の宝』を合言葉に生産振興に励む」と決意を語った。
川満さんは、サトウキビ栽培において宮古地区のリーダー的存在だ。土づくりや土壌害虫の防除作業を徹底し、品質及び反収の向上に努めてきた。株出し栽培の拡大にも熱心だ。
2006年には上野地区さとうきび生産組合の初代組合長に選任され、現在6期目。担い手の育成や増産対策に尽力している。
祝賀会は、地区さとうきび糖業振興会(会長・下地敏彦市長)が主催した。県や市、製糖工場、JA、糖業関係団体などから多数が参加し、川満さんの叙勲受章を盛大に祝った。
下地会長は「川満さんは生産振興のみならず、担い手の育成にも取り組み、高く評価されている」と功績を強調し、「今後もその豊富な知識と技術を発揮して市の農業振興に尽力いただきたい」と話した。
県宮古農林水産振興センター農業改良普及課の名嘉真清美課長による経過報告の後、県農林水産部の島尻勝広部長や県農業協同組合の大城勉代表理事理事長が来賓祝辞を述べた。
島尻部長は「高反収、高品質の株出し栽培の実践など川満さんはキビ生産農家のモデルだ」とたたえ、大城理事長は「川満さんの存在なくして宮古島、沖縄県のキビ振興は語れない」と最大の賛辞を贈った。
この後、妻のヨシさんとともにあいさつに立った川満さんは「人生の大半をキビ栽培を中心にして生きてきた。家内が畑を守り、家内とともに畑で汗を流してきた」と話し、隣のヨシさんに感謝を込めた。叙勲受章は「糖業関係者や生産者の支えのおかげ。これからもサトウキビに愛情を注ぎ続け、『サトウキビは宮古の宝』を合言葉に生産振興に励みたい」と決意した。
会では琉球國祭り太鼓や宮古製糖農務部による余興ほか、川満さんへの記念品や花束の贈呈もあった。
最後は参加者全員で万歳三唱を行い、川満さんの叙勲を祝うとともに一層の糖業振興を誓い合った。