バース完成向け環境整備へ/国際クルーズ
旅客・交通ターミナルを建設/みなとまち再生PJ検討委設立
宮古島クルーズ客船誘致・受入環境整備連絡協議会に変わる新たな会として、みなとまち宮古再生プロジェクト検討委員会が設立され、第1回委員会・幹事会が7日、市中央公民館研修室で開かれた。2020年4月の国際クルーズバース供用開始に向けた旅客・交通ターミナル建設や、平良の中心市街地を含めた「みなとまち」の環境整備の方針などについて事務局から説明を聞いた。
同検討委員会は、国際クルーズバース供用開始に伴う寄港船数の増加見込みを踏まえ、旅客に多様な交通手段を提供する交通ターミナル機能や、港の背後にある市街地などと一体となった「みなとまち」づくりを構築することなどを目的に設立された。
第1回委員会・幹事会ではクルーズ船の寄港状況と今後の予測について、2017年度の寄港回数は147回で36万3968人が来島したが、20年代前半には377回、同後半には525回の寄港が見込まれていることを事務局が説明。
受入環境については17年12月から一部供用を開始している漲水ふ頭の工事が完成すれば11万㌧級まで、20年4月供用開始予定の国際クルーズバースが完成すれば14万㌧級までの船が接岸できるようになることを紹介した。
国際クルーズバース完成までに行わなければならない対応としては、国際旅客ターミナルと連携した交通ターミナル機能の整備と、「みなとまち」づくりに向けた平良港とその周辺の道路整備や再開発計画などの環境整備を挙げた。
まちづくりでは、旅客・交通ターミナル地区、ホテル建設が予定されてるトゥリバー地区、中心市街地を拠点地区として整備を先行させる方針を説明した。
旅客ターミナルには出入国ホールやCIQ機能に加え、観光案内所や商業施設を入居させる方針。交通ターミナルには大型観光バス、路線バス、タクシーの乗降場やレンタカー送迎車待機場、レンタル自転車スペースを整備する考えを示した。
同委員会の会長を務める下地敏彦市長は「総合庁舎移転後の市役所平良庁舎をどう活用するか、西里、下里通りを港との関連でどう活用するかなども考え、さらに(19年3月国際線ターミナル開業予定の)下地島空港との連携をどうするかなど、市の総合計画に近い形のまちづくりの計画になる。ただ悠長にはできない。十分に検討して意見を積み上げてもらいたい」と語った。