市「損害賠償は困難」/伊良部南区断水問題
商業施設有志の要求に見解
4月27日から最大4日間、伊良部南区で発生した断水問題で、同地区の複数の宿泊施設で構成する「伊良部南地区商業施設有志の会」(儀間信隆代表)が市に損害に対する補償を求めていたが、市側は今月4日に同会に対して「今回はやむを得ない事情によるもので、(損害賠償は)困難」との回答を行っていたことが分かった。
今回断水は、その期間がゴールデンウイーク中ということもあり、同地区の宿泊施設では大きな損害が出た。
当初、市側は断水の原因について、観光客や帰省客の増加で想定以上の水が使用され供給が追い付かなかったためと説明していた。
しかし、今回示された市の回答文では「当初は配水量の増加によるものとしていたが水道施設(ホールタップ)の損傷が大きな原因」と認めている。
さらに、断水が長期化した要因については「排水管内に空気が混入し管内への充水に時間がかかった」としている。
これまでの市側の対応について、儀間代表は「当初の『水の使いすぎ』とする市の説明は絶対におかしいという話になった。同じことがほかでも発生しないよう市にはしっかり対応してほしいと思う」と述べた。
こうした市の対応を踏まえ、同有志の会では13日に開会する市議会6月定例会に、今回の断水被害に対する損害補償対応の陳情を提出している。
伊良部南区の断水は4月27日に発生。28日には南区のほぼ全域で断水したり、水が少ししか出なかったりする影響が出た。断水は最大で4日間続き、5月1日に解消された。