点検十分でなく「反省」/川満漁港遊歩道事故
損害賠償議案で市長
市議会で見解示す
13日に開会した宮古島市議会(佐久本洋介議長)6月定例会に提案されている、川満漁港遊歩道の橋が折れて転落した観光客への損害賠償の額を定める議案に関連して、下地敏彦市長は同日、今回の事故に関する見解を表明。点検が十分に行われていなかったことが大きな原因との考えを示し「しっかりとやらなければならなかったと反省している」と友利光徳氏の質問に対し答弁した。
今定例会には、今回の事故でけがや物損の被害を受けた12人のうち、賠償は不要と申し出のあった2人を除く10人中、治療継続中で賠償額が確定できていない人や物損の申請がまだ提出されていない人など計4人以外の6人分の損害賠償について賠償額を定めることに議会議決を求める議案が提出されている。
今回の事故は3月12日に発生。同日夕、市へ連絡が入ったが、市職員が現場に駆け付けた時には被害者は宮古を離れていたことから、13日にツアー会社に被害者を確認。14日に折れた橋を撤去するとともに立ち入り禁止の表示を設置し、15日に被害者に連絡し被害状況を確認した。
20日には庁議で事故を報告し、市の施設点検を呼び掛けたほか、被害者へ市長名で謝罪文を送付した。その後、川満漁港の遊歩道全体を調査した結果、至る所で腐食が確認されたことから31日に全面閉鎖し立ち入りを禁止した。
今回に事故に対して友利氏から見解を問われた市長は「整備点検はある程度行っていたが、水面下の橋の下の部分を(点検)していなかったことが大きな原因だったと思う。しっかりとしなければいけなかったと反省している」と語った。
事故後の対応については被害者に対し謝罪するとともに、被害に対する補償をすることを伝える文書を送付したことで「市の考えは十分に伝わっていると理解している」との認識を示した。