誘殺灯台数が大幅減/アオドウガネ増加要因 破損で1300基から816基に
市議会一般質問
サトウキビに食害をもたらす害虫アオドウガネを駆除するために導入されている可動式誘殺灯の台数は、事業開始時には約1300基あったが、破損などにより現在は816基と当初の6割程度にまで減少していることが分かった。市議会6月定例会で日、濱元雅浩氏の一般質問に対し松原清光農林水産部長が答弁したもので、アオドウガネ増加の一因にもなっているとの認識を示し、修繕や購入を検討する考えを示した。
可動式誘殺灯の導入は、サトウキビ土壌害虫防除のための事業として2006年度からスタート。アオドウガネの成育密度や被害状況に応じて設置し、効率的な防除に取り組んできた。
誘殺灯の設置、稼働状況について質問した濱元氏に対し松原部長は「スタート当時は約1300基が設置された。導入から10年がたち破損や基盤の不良などで今年度の設置は816基となっている」と説明した。
アオドウガネの発生状況については前年度ごろから増加傾向にあると語る松原部長。その要因としては、株出栽培面積の増加により土壌の耕運作業が少なくなっていることと、誘殺灯の設置台数が少なくなっていることを挙げた。
今後の計画についてただした濱元氏に松原部長は「誘殺灯の絶対数が足りないことから、維持管理面での修繕費の確保や、購入に向けての事業導入ができないか、県や糖業振興会に要請を行っているところ」と答弁。宮古地区全域をカバーするために必要な数量としては「スタート時の1300基程度が望ましいと考えている」との認識を示した。