地下壕や戦跡を見学/市総合博物館
上野地区戦跡巡り
市総合博物館は開催中の平和展の関連行事として23日、「上野地区の戦跡巡り」を実施した。市教育委員会生涯学習振興課文化財係の久貝弥嗣さんを講師に招いて「ツカガーの地下壕群」や「大嶽城址公園東側の戦争遺跡群」などを見学した。約20人の参加者たちは当時の状況や戦争について、それぞれ思いを巡らせていた。
「ツカガーの地下壕群」は野原岳の東側の丘陵下部に位置し、15の壕が確認されている。今回はその中で、戦車壕と考えられる三つの壕を見学した。
「大嶽城址公園東側の戦争遺跡群」には壕内にカマド跡などがあり、久貝さんは「おそらく避難用として設置されていたのでは」と説明した。
父親と参加した奥平彩音さん(19)と華音さん(中学3年)の姉妹は「戦争で亡くなった人の分も頑張って生きていきたい」、「修学旅行前に、平和について考える機会になると思い参加した」とそれぞれ話した。
島尻義政さんは身近な郷土の戦跡などに触れ、先人たちの苦労を知ることで「戦争当時の状況を理解し、風化させてはならないと思う」と戦争に対する思いを語った。