有効求人倍率1・50倍/宮古管内5月
過去5番目の高い水準
ハローワーク、正社員求人が増加
仕事を求めている人ひとりに対し企業から何人の求人があったかを示す5月の有効求人倍率は1・50倍で、前年同月に比べ0・14ポイント上昇し、過去5番目の高い水準となった。有効求人倍率が1倍を超えるのは25カ月連続。求職者よりも求人数が上回る数値で推移している。ただ、企業側と求職者のニーズにギャップがある、いわゆる「ミスマッチ」状況が続いており、依然として人手不足が続いている。
29日に発表した宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古、渡真利直人所長)は「正社員求人が増えている。ぜひ、ハローワークに足を運び仕事探しをしてもられば採用の確率が増える」と話している。
宮古管内の月間有効求人数は1311人で、前年同月比0・5%、求職者数は875人で同比9・4%とそれぞれ減少した。
新規求人状況を産業別にみると建設業が50人で、前年同月の17人に比べ33人(194・1%)増えたほか、製造業も40人で同比8人(25・0%)増加した。
卸売・小売業は19人で、前年同月に比べ16人(45・7%)減。医療・福祉も前年同月の169人に比べ21人(12・4%)減の148人となった。
新規求職申込件数は211件で、前年同月比24件(10・2%)減となり4カ月連続で減少した。
就職件数は159件(前年同月比1件減)でうち、宮古を含む県内が157件、県外は2件だった。
5月の雇用の動きについて同所の渡真利所長は「企業側は経験者や資格を持っている人などを求める傾向があり、ミスマッチ状況がしばらく続くのではないか」と話した。
渡真利所長はまた、平良港へのクルーズ船寄港の増加やホテル建築ラッシュなどを挙げ「有効求人倍率は今後も高い水準で推移していくとみられる」と分析した。
一方で「アパートなど賃貸住宅が不足しており、外からの人口流入は多くならないことから、今後も人手不足は続くだろう」と指摘した。