原告、事業費返還求める/市不法投棄ごみ訴訟
控訴審第一回弁論 市は控訴棄却を主張
【那覇支社】宮古島市が2014年度に行った不法投棄ごみ撤去事業をめぐり、市民ら6人が提起している住民訴訟の控訴審第一回口頭弁論が3日、福岡高等裁判所那覇支部(多見谷寿郎裁判長)で開かれた。原告側は、宮古島市がごみ撤去作業の状況確認を怠り、不当な支払いを行ったとして、下地敏彦市長と当時の担当部長らに同事業の費用2251万8000円全額を市に返還するよう改めて求めた。市側は控訴棄却を主張した。
原告団代表の岸本邦弘氏は「宮古島市の不法投棄ごみ処理事業では、業者との馴れ合いで契約が結ばれ、結果を伴わない状況でお金が支払われた。改めて費用の返金を求めていく」と話した。
また、原告側代理人の喜多自然弁護士は「一審では十分に理解が得られなかったので、控訴審で引き続き主張していきたい」と述べた。
一方、市側代理人の大城純市弁護士は「一審では、丁寧な事実認定が行われ、正しい判決が出ている」として、控訴棄却を求めていく方針を示した。
次回期日は9月25日午前10時15分から同支部で行われ、結審する予定。