大雨で避難情報発令/宮古島市
全世帯対象は始めて/一部の住宅で床下浸水
宮古島が半世紀に一度の記録的な大雨となった5日、市は午前11時5分に市内全域の2万5000世帯余に避難準備情報を出し、高齢者などに早めの避難を呼びかけた。市が開設した9カ所の避難所に避難した住民はおらず、午後3時以降は降水量が落ち着いたことから午後5時には平良と城辺庁舎、伊良部の前里添多目的施設以外の6カ所は閉鎖された。市防災危機管理課によると今回の豪雨による被害状況は午後6時現在で床下浸水3件で、道路冠水について調査中としている。
午前11時ごろから激しさを増した雨の影響で、市内各地の道路で冠水し、途中でエンジンが止まり、立ち往生する車や通行をあきらめてUターンする車も見られ、城辺線などでは渋滞も発生した。
また、平良中学校の正門前の道路が冠水。激しさを増す雨で正門周辺もどんどん冠水し、周辺住宅の一部で床下浸水となった。
浸水の通報を受けた市消防本部の職員が現場に駆け付けて、住民から状況を確認した。
住民らによると、午前10時ごろから冠水し始めて、1時間後には一気に水量が増えてピーク時には60㌢程度の高さまできたという。
市内の道路が冠水し、車が立ち往生しているのを見ていた50代の男性は「何度も豪雨は経験したが、こんなのは初めてでびっくりしている。宮古に川があったらはんらんして大変になったと思う。川が無くて良かった」と話した。
宮古島市が避難準備を発令するのは昨年9月の台風18号の時以来2度目。
昨年は佐良浜地区が対象で、宮古全域に対する避難準備の発令は今回が初めてとなっている。