地元は今後を懸念/伊良部高入学募集停止
在校生への特段配慮要望
12日に行われた2018第8回県教育委員会会議(定例会)で、伊良部高校の来年度生徒募集を停止することが正式に決定したことを受けて、地元では今後に対する不安や在校生への配慮を求める声が上がっている。
同校の大宮廣子校長は「先ほど、県教育委員会の担当者から正式決定の報告を受けた。分かってはいたが『とうとう決まったか』というのが正直な気持ち。35年の歴史がある高校だけに残念な気持ちでいっぱい」と涙ながらに話した。
また、1、2年の在校生については「県教委には、在校生が有意義な高校生活が過ごせるように総合的な判断をしてもらいたい。その支援策や課題の克服に向け、しっかり検討し、知恵を出してほしい」と訴えた。
伊良部高校PTCA会長の友利真海さんは「募集停止は致し方ないという気持ちだが、これからは在校生に対する対応が一番重要。1、2年生にとっては厳しい環境になるが、それを踏まえて県教委には特段の配慮をしてほしい。ほかの高校の生徒と同様に学びたいことが学べるための支援が必要であり、そのためには教諭の確保も必要。これから出てくる地元からの要望をしっかり受け止めて対応してほしい」と話した。
そのほか、伊良部高校を存続させる会の中村雅弘会長は「こちらとしては残してほしいが、現実的には厳しい状況。結果的に僕らの力不足で申し訳ないという気持ち。一つの要因として行政の後押しが無かったことも大きい。伊良部町時代はそれができていたが宮古島市になってからはそれが無くなってしまった」と肩を落とした。