市総合体育館 屋根の全面改修へ
豪雨と台風で再び雨漏り/来年度予算に計上予定
雨漏り防止のため、屋上の補修工事を終えたばかりの市総合体育館で再び雨漏りが発生した。今回の雨漏りは5日の豪雨と10日の台風8号の際に確認された。市教育委員会は、耐力度調査の結果を踏まえ、施設強度が確保されていれば屋根の取り換えか、現在の屋根の上に新たな屋根を設けるなどの全面改修を実施する方針。しかし、施設強度が確保されていないと判断されれば建て替えになるとしている。
同体育館については昨年11月に開催された県民体育大会先島大会のバレーボール競技の際に、雨漏りのため競技が約2時間にわたり中断し、大会運営に支障が出ていた。
こうした状況を踏まえ、市は2017年度に補修工事の予算を計上。約160万円を本年度に繰り越して、5~6月にかけて雨漏り防止の工事を実施した。
工事終了後、今月5日の豪雨と10日の台風時に雨漏りの確認をしたところ、複数カ所で雨漏りを確認し、台風後には屋根の一部がめくれ上がっていることも確認したという。
市教育委員会の下地明生涯学習部長は「体育館の施設耐力度調査の結果がそろそろ出ると思う。今の施設の強度が大丈夫となれば屋根を新しく取り換えるか、現在の屋根の上に新たな屋根をかぶせるのかを検討したい」と述べた。
耐力度調査で強度が確保されていなかった場合については「費用の問題からもできるだけ新たな施設を建設するのではなく、施設の超寿命化を図りたいと考えているが、耐力がないと判断されれば建て替えしかない」との見解を示した。
老朽化が進み、雨漏り防止がなかなか図られていない同体育館について、市教委では現状のまま活用するのは難しいとしている。
下地部長は「今後も細かい修復工事で雨漏りを防ぐことは難しい」と指摘した。市教委としては市議会の同意を得て、屋根をかぶせる工事の費用を新年度予算で要求したい考えだ。
下地部長は「そのためにも、耐力度調査で建物の強度が確保されているとの良い結果を待ちたい」と述べた。
同体育館は1984年1月に完成し築34年。3年前には屋根の防水工事を行ったが、老朽化でボルト部分の腐食や建物側面のひび割れなども見られていた。