友利響平が世界7位/走高跳
2㍍19、県記録を更新
陸上の第17回U20世界選手権は14日、フィンランドのタンペレで走り高跳びの決勝を行い、日本代表で宮古島市出身の友利響平(環太平洋大2年)は沖縄県記録を更新する2㍍19を跳んで7位に入賞した。優勝はギリシャのアントニオス・メロスで記録は2㍍23。
友利は2㍍7からスタートし、次の2㍍12まで一発でクリアした。だが、アジアジュニアで跳んでいる県タイ記録の2㍍16は2回続けて失敗。「気持ち良く跳躍できていない」という試技が続く中、気持ちを切り替えて挑んだ3回目で何とか成功させた。勢いそのままに次の2㍍19は1本目でクリアして自己記録と沖縄県記録を更新、この時点で8位入賞を決めた。
上位を狙った2㍍21は3本とも失敗したが、自身初の世界大会で日本勢最高位の7位入賞を果たした。
試合後、友利は「もっと(上に)行きたかったというよりはもっと行けたという感じ」とコメント。「2㍍19は自分でも納得がいく跳躍で、次につながる」としながらも、「狙っていたのはメダルなので、納得し切れない部分もある」という悔しさを口にした。
ただ、「2㍍20や2㍍21はもう跳べるという確信が持てた」と話し、さらなる記録更新と世界大会上位入賞に自信を見せた。
友利の活躍に関係者も喜びに沸いた。沖縄陸上競技協会の國場馨会長は「彼は舞台が大きければ大きいほど力を発揮する。本当に素晴らしい結果だ。天性の素質と真摯(しんし)な姿勢と努力、そんな素地を宮古島が育てた」と本人の熱意とサポート体制の充実を強調した。「今回の結果でオリンピックへの第一歩を踏み出したとも言える。大きな目標を持って前進を続けてほしい」と期待した。
宮古島市陸上競技協会の砂川廣行会長も「こんな大舞台で結果を出すことが素晴らしい。世界7位入賞並びに県記録の更新を共に喜びたい」とたたえ、「オリンピックは夢ではなく目標に変わった。さらなる精進を期待する」と話した。
県内における走り高跳びの第一人者で、高校時代に友利を指導した立津辰雄さんは「すごいの一言で彼の調整力に驚くばかりだ。アジア大会からの短い期間でよくぞここまでピークを持ち上げた」と評価し、「2㍍20を越えれば、後は25まですっと行ける。彼はまだまだ伸びる」と話して記録の更新に期待を寄せた。
友利は先月10日のアジアジュニア大会で優勝。このときの記録2㍍16は沖縄県タイ記録だった。今回の県記録更新は15年ぶり。