肉用牛競り18年上半期 販売額22億9300万円
前年比べ9500万円減/子牛平均価格は72万円
JAおきなわ宮古地区畜産振興センター17日までに、宮古、多良間の両家畜市場の2018年上半期(1~6月)の肉用牛競り販売実績をまとめた。全体の販売額は22億9300万円で前年と比べて9500万円の減少だが、年間40億円の達成に向けては計画通りに推移している。子牛1頭平均価格は前年比3万9415円安となる71万9559円。枝肉相場の下げ傾向が反映されている。
18年上半期の子牛上場頭数は3065頭で、前年より52頭増えている。JAの肉用牛貸付事業などが奏功し、ここ数年続く減少に歯止めがかかった格好だ。
1頭平均価格は約4万円下げているが、依然70万円台の高値で販売された。性別にみると去勢が前年比3万1889円安77万2023円、雌が5万5834円安の63万4292円。雌の下げ幅は懸念材料だ。
市場別にみる子牛1頭平均価格は宮古市場が73万9885円(前年比3万1043円安)、多良間市場が65万1356円(同比6万4595円安)だった。
全体の平均キロ単価は2739円。前年より163円安いが、1頭平均と同様に高値で推移した。
成牛を含む販売額は宮古市場が18億2400万円、多良間市場が4億6800万円だった。宮古は1月から3月まで販売3億円以上の大商い。多良間は6月の1億3600万円が上半期の最高売り上げだった。
過去2番目の販売実績を残した前年に比べると1頭平均価格、平均キロ単価ともに下げたが、JA宮古地区畜産振興センターの荷川取努センター長は「今の価格でも高い」と話す。「子牛が安くなった要因は枝肉が下げていることだが、それでも去勢は75万円を超えている。販売額も当初の計画通りに推移している」と話し、高値を強調した。
ただ、雌の下げ幅については「多良間の4月と6月の競りで雌が40万円台まで下げている。この下げ幅は気になる」と話し、牛の早出し傾向を要因の一つに挙げて適期上場を促した。