「沖縄振興推進に生かす」/福井沖縄担当相
離島の現状と課題確認/宮古視察が終了
宮古島視察のため24日から来島している福井照沖縄北方担当大臣は25日、平良港や伊良部大橋、下地島空港などを視察し、帰路に就いた。視察終了後、報道陣の取材に応じ、インフラの整備、活用状況や離島産業の現場を視察し離島の現状や課題を確認できたとの考えを示し「視察で得た知見を沖縄振興の推進に生かしたい」との思いを述べた。
視察2日目は平良港の漲水地区と下崎地区、障がい者に就労の場を提供している野菜ランドみやこ、雪塩製塩所、池間島、伊良部大橋、下地島空港、マングローブガニの養殖を行っている蟹蔵、JTAドーム宮古島を訪れ、関係者から話を聞いた。
下地島空港では下地島空港管理事務所の上原正司所長から空港の概要について、現在建設中の旅客ターミナルを運営する下地島エアポートマネジメントの職員からは、三菱地所が同空港で実施する国際線LCCやプライベート機の受け入れ事業について説明を聞いた。
福井大臣が、石垣でも沖縄本島でもなく宮古島を事業実施地に三菱地所が選んだ理由を質問したのに対し、担当職員は宮古空港の受け入れ許容量がいっぱいになっていることと下地島空港の3000㍍ある滑走路が持つ潜在能力を挙げた。
JTAドーム宮古島で視察を終了した福井大臣は今回の視察を振り返り、港や空港、橋梁(きょうりょう)などのインフラ整備や活用状況、民間資源を活用して農業の6次産業化、農商連携を進める地元企業や離島産業の現場での現状と課題について、関係者から生の声を聞くことができたとの考えを示した。その上で「今回の視察で得た知見を沖縄振興のさらなる推進に生かしていきたい」と語った。
今回このタイミングで視察に訪れた理由については、今回で宮古島訪問は7回目となるがこれまでは土・日曜日が中心だったことから平日に訪れたと説明。今回の視察で特に印象に残ったところとしては野菜ランドみやこを挙げた。その理由を「地元の社長が障害者の自立とビジネスを両立させているという現場を見て、働いている人とじかに接して、(誰も排除されることなくあらゆる人材が能力を最大限発揮できる)インクルージョン社会の手本だと思い、その志に熱く感動した」と説明した。