農業振興予算の確保要請/JAなど5団体が副知事に
【那覇支社】JA沖縄中央会の砂川博紀会長やJAおきなわの大城勉理事長など、県内農業5団体の代表らは25日、県庁に富川盛武副知事を訪ね、2019年度沖縄振興予算に関し、農業分野への予算確保を求める要請書を提出した。富川副知事は「全力で対応したい」と応じた。
要請書では、沖縄農業の持続的な振興・発展を図るため、19年度農業振興予算の万全な確保や農業基盤整備の早期実施のほか、農業人材育成・労働力確保対策(農業就労支援対策の充実強化、農業労働力確保に向けた支援策)、品目別(サトウキビ、花卉・園芸、畜産)振興対策-が盛り込まれている。
砂川会長は、TPP11(11カ国の環太平洋連携協定)や、日EU・EPA(日本・欧州連合経済連携協定)など国際貿易の進展で、県内の農業関係者が大きな不安を抱えているとした上で、「沖縄21世紀ビジョン実現を確実なものにするためにも、継続性のある農業振興施策を講ずることが必要不可欠」として、県による支援を求めた。
これに対し、富川副知事は「県内の農業生産物は5年連続で増加しており、引き続き、予算を獲得しながら要望に応えていきたい。予算に関しては、県の一番大きな仕事なので、(要望を)しっかり受け止めて、(国に)要請をしていきたい」と答えた。
また、TPP11や日EU・EPAなどの対策については、「県としても県民・県ファーストで、県内の農業を守るという立場から、いろいろ相談しながら留意していきたい」と述べた。